最近は、小学生から塾や習い事などで帰宅時間が遅くなり、ついつい寝る時間が遅くなってしまう子供が増えているようです。
しかし睡眠時間があまりにも少ないと、色々なことが身体の中では起こっているようです。
小中学生に必要な睡眠時間
米国立睡眠財団(NSF)が、睡眠時間の心身への影響をまとめ、推奨時を発表しました。
それによると
小学校高学年に必要な睡眠時間は9時間以上
中学生も同じく9時間以上
必要だと言われています。
中学生ともなると部活や塾で忙しくなるため、日本人のほとんどの子供の睡眠時間が足りていないのではないでしょうか?
睡眠不足はやる気をなくしてしまう
なぜ睡眠時間をこれほど必要とするのでしょうか?
寝不足は大脳の前頭連合野が打撃を受けてしまい、勉強する意欲や集中力が薄れ、論理的な思考ができなくなったり、記憶にも障害が出てくるようです。
たとえば10時間の睡眠が必要な子どもが8時間しか眠らなかった場合、足りない睡眠時間は2時間です。
「2時間の睡眠不足」は、お酒を飲んでほろ酔いの時と同じくらいの脳の働きになるといわれています。言われてみれば、睡眠不足の時は誰でも気持ちが悪いですよね。
つまり、2時間の寝不足で受ける授業は、「ほろ酔い」で受けているようなもの。
授業に集中できなかったり、授業内容を理解できなかったり、覚えていなかったり、授業が退屈で勉強が嫌いになってしまったり、テストで良い点が取れなくなるのです。
十分な睡眠で脳が回復
睡眠が足りていると、疲労やストレスが十分な睡眠によってリセットされ、脳のパフォーマンスが回復し、翌日の学習効率が上がります。
また日中インプットした情報を整理するなどのメンテナンスを行います。
同時に記憶として定着させる働きをします。
「寝る」という行為には、体と脳を休めるだけでなく、記憶を整理し、まとめる役割もあるのです。
寝る直前の暗記がいい!
効率よく勉強を進めたい場合、睡眠の記憶定着機能を使うことをオススメします。
人間の脳は、入ってきた情報を一時的に海馬と呼ばれる器官にストックし、その後、大脳新皮質へと移すことで記憶を定着させていきます。
その記憶定着の段階で、睡眠は非常に大きい役割を果たすことが明らかになっているのです。
人間は、睡眠を開始した直後から記憶の定着が開始され、その後の記憶の脱落が抑制されるのだそう。
つまり、この性質を利用すれば、暗記が重要になってくる語学学習などで高い効果が期待できるのです。
まとめ
睡眠が足りないと、私達の脳の調子はかなりひどくなるということがわかりました。
子供にとって勉強意欲の低下、記憶力の低下はできるだけ避けたいですよね。
充分な睡眠をとり、なおかつ寝る直前に暗記の勉強をして、無駄なく体も脳も休ませてあげるよう心がけていきたいものですね。