成長期の子供にとって、必要な栄養素タンパク質の摂取はどんなメリットがあるのでしょうか?また、不足すると、どのような症状が出てくるか解説していきたいと思います。
タンパク質は必須!
まず子供の栄養素で一番大事なものは、タンパク質です。
私たち人間は主にタンパク質でてきています。
私たちの筋肉や内臓、血液、各種ホルモンはもちろん、肌や爪、髪もすべてタンパク質が主要な構成材料です。
さらに、骨といえばカルシウムばかりを連想するかと思いますが、じつは骨全体もコラーゲン(タンパク質の一種)なのです。
このようにタンパク質は、大人はもちろん、特に子どもの成長には欠かせない重要な栄養素なのです。
ここで重要なことは、タンパク質を含む量が多いものを選び、そればかりを食べ続ける偏った食事ではなく、
朝は納豆、昼は肉、夜は魚といったように、いろいろなタンパク質を摂ることが大切です。
動物性タンパク質の場合、脂質が過剰に含まれていることもあり、摂りすぎると動脈硬化や心臓病の原因になることもあります。
一方、植物性タンパク質の代表である大豆製品にはコレステロールを低下させる働きやイソフラボンによるさまざまな健康効果を期待できますので、バランスの良い食事が大切になってくるのです。
中学生に必要なタンパク質の量
中学時代は身体が急激な発達をするため、日本人の食事摂取基準12歳~14歳児では、1日あたり男の子でタンパク質50g(推奨量60g)、女の子で45g(推奨量55g)と定められていて、身体が大きい成人と変わりありません。
推奨量で言えば、大人よりもたくさんのタンパク質を摂取したほうがいい、と考えられています。
タンパク質50gとは
ゆで卵(普通サイズ(M))で6g
納豆1パック8.3g
木綿豆腐100gで6.6g
絹ごし豆腐100gで4.9g
豚肉100gで18~20g
牛肉100gで17~21g
鶏肉100gで19~23g
肉類のタンパク質含有量は多いと言えます。
男子中学生がやたらと肉を欲することは理にかなっていると言えますね。
タンパク質不足で集中力低下
子供にも大人にも欠かせない「やる気」を出してくれるドーパミンや、気持ちをリラックスさせるセロトニンなどの神経伝達物質は、アミノ酸(タンパク質を作る最小成分)からできています。
そのためタンパク質が不足すると、神経伝達物質が脳内で普段のように作られず働きも鈍くなってしまいます。
その結果、イライラや情緒不安を引き起こしてしまうのです。
思春期特有のイライラもあるかもしれませんが、食事の面でも一度タンパク質が十分に足りているかチェックするのがいいでしょう。
背を伸ばしたいならタンパク質
そして肉などの動物性タンパク質は骨を作るメカニズムを促進します。
背を伸ばしたいのであれば、カルシウムの摂取も大事ですがタンパク質の摂取も非常に重要となるのです。
骨の先端の軟骨細胞が増殖することにより背が伸びるのですが、この軟骨細胞の原料がタンパク質だからです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
バランス良く食事を取ることは重要ですが、一つずつ栄養素が足りているのかチェックして見るのもいい機会かもしれません。
体は正直なので、その日に欲するものが意外と足りていない栄養素を含んでいることもありますよね。
肉を食べることは特にエネルギーアップと結びついていますので、成長期にはもってこいの食材間違いなしですね。