子育て

埼玉県高校入試 北辰テストとは?まずは私立高校を確実に押さえよう

 

受験生の親御さんはそろそろ、受験に関する色々な情報を押さえておきたい時期ですね。

今回は少し特殊な埼玉県の高校入試について調べて見ました。

北辰テストってなに?

           

北辰テストは、北辰図書株式会社が行う、学力水準検査のことです。

埼玉県の中学生が受験するためにはこの北辰テストは避けることができません。

ここでの注意は、大事なテストなのに中学校では申し込みも受験することもできないことです。

 
申し込み場所 塾、書店など
費用 4300円(5教科 税抜き)
開催場所 大学や高校
 
今や埼玉県の中学生の9割以上が受けている北辰テストですが、なぜこのような仕組みになったのでしょうか?
 

私立高校の生徒確保のため

 
           
 
埼玉県は他の県と同じく、公立高校を希望する生徒が多い県でした。
 
よって私立高校が従来の方式では生徒を集めることができなかったため、北辰テストの偏差値を利用し、生徒を集めるために始まったシステムだと思われます。
 
クセが強い私立高校の入試問題は、偏りも多く、教科書に沿っていない場合も多々あります。
 
逆に公立高校の入試問題は教科書が基準のため、癖がないため上位校の生徒の平均点は全て90点以上ということがよくあり、入試問題で差別化をはかることが難しくなってきています。
 
私立高校としては、月に1度行われる北辰テストで、継続して結果を取ってくれた生徒の方が大学合格の実績を残しやすい、と考えたためだと思います。
 
そのシステムが非常に人気があったため、他の私立高校も生徒確保のために使わざるを得なくなり、今に至ったのだと思います。
 
もともと人気である早大本庄や慶応志木このシステムを使っていません。
 

確約って?

 
            
 
私立高校入試時に確約という言葉が飛び交います。
 
確約とは、字のごとく確実に合格を約束する、という意味です。
 
埼玉県私立高校受験は、一般的にいう受験とは違い、個別相談会時に通知表、北辰テストの結果を提出し、合格を約束するという入試方法をとっています。
 
そのあとに一般的にいう入試(学力試験)がありますが、よほど試験の結果が悪くなければ、確約が取れた場合は確実に合格します。
 
もちろん、公立高校にはこの確約はありません。
 
しかし私立高校の併願に合格すれば、公立高校に落ちても路頭に迷うことはありません。
 
そう考えると他県の中学生から見れば夢のようなシステムですよね。
 
 

確約を取るために必要な書類が北辰テスト

 
 
確約を取る際に必要なのは、通知表(コピー可)と、北辰テストの結果(2回分)です
 
北辰テストの結果はほとんどの高校が9月分(一部は7月分)からの2回分を持っていく必要がありますが、これは結果の良い2回分で構いません。
 
これを持って私立高校の個別相談会に行き、個別相談時にその2つを提出して、確約を取ります。
 
名前は控えていますので、後は普通に学力試験を受ければ、基本的には合格です。
 
最近、私立高校ではおおっぴらに確約と言う言葉をあまり使わないそうです。
 
そのため、確約と言う言葉を生徒や親が自ら出すのは禁物のようです。
 
確約になりそうな雰囲気を察知して、例えば「いけますか」みたいなことを聞いて、良い返事がもらえたら多分確約をいただけたものだと考えていいらしいのです。
 
相談する私立高校の先生側から「安心して受験してください」などと言われた場合も確約と見なして問題ないようです。
 
確約を取ったからと言って、浮かれていると失敗する可能性もありますので、受験勉強は引き続きしておいたほうがいいですね。
 
また、個別相談で確約をもらうには各高校、各コースの基準に達していなければいけません。
 
確約の基準は塾が配布する極秘資料に掲載されていたり、インターネットに掲載されていたり、高校によっては学校説明会で聞くこともできます。
 
確約の基準となるものは、通知表の数字と北辰テストの偏差値が多いです。
 
また、ほとんどの学校で同じコースでも単願の方が併願よりも基準を下げています。
 
合格したら確実に入学してくれますからね。
 
これはどの県でも同じですね。
 
確約は、基準さえ到達していれば何校でも取ることができ、取って受験しないなんてことも可能です。
 

なぜ確約が人気なの?

 
埼玉県の公立高校入試は、非常に内申点(通知表)を重視します。
 
中学一年生の一学期から、内申書に入ってしまうため、初めから失敗できないのです。
 
そして最近、前期後期に分けられていた埼玉県公立入試が1回のみとなってしまったため、さらに確約の重要度は増していると言えます。
 
もしも併願にした場合、公立高校を受検するでしょうから、いわゆる滑り止めとなりますよね。
 
それが公立入試の3ヶ月前に取れるのですから言うことはありません。
 
私立高校かあるから、場合によっては高望みもできますよね。
 
 

中学校の進路指導は?

 
           
かなり大きなデメリットとして、学校が進路指導することがとても難しい状況にあることです。
 
埼玉県は塾と北辰テストを行なっている北辰図書株式会社が非常に強いタッグを組んでいるため
中学校が北辰テストの結果を手にしづらくなり、私立入試の適切な進路指導ができなくなっているのです。
 
また、北辰図書という民間企業であるため、教員が安易に北辰テストを進めることができないことも理由の一つです。
 
北辰テストの結果は先ほど書いた通り私立入試の合否を左右する重要なものです。
 
それが使えないとなると、学校の進路指導が適当になるのは当然です。
 
埼玉県の中学校の進路指導を司っているのが学習塾だという、おかしな現象になってきてしまっているのです。
 
現に埼玉県の通塾率は8割を超えています。
 
そして費用の問題もあります。
 
北辰テストの確約を取れる2回分を受けるのに8600円の費用がかかり、 私立入試でも20000円以上がかかります。
 
北辰テストを毎回受けたり、他校を受験する場合、それだけで10万もの費用が必要になり、負担は更に重くのしかかります。
 
そのため、他県と比べると高校入試にかける費用の平均は高い傾向にあるかもしれませんね。
 
 

まとめ

 
いかがでしたか?
 
高校受験で人生が決まることはありませんが、中学生にとって受験は人生初の第一関門です。
 
長い目で見て、この方法が本当に良いものなのか、大人の都合だけでなく、中学校の先生方の在り方なども含めて、考えるべきことはまだまだたくさんありそうですね。
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