反抗期って聞くと、今まで可愛いかったのに、急に素っ気なく冷たくなったりして親としては寂しさや、切なさ、苛立ちなど複雑な心境になりますよね。
でも将来的に見ると、ないよりあるほうがいいのです!
その理由を今からご説明いたします。
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反抗期と脳の仕組み
反抗期、いわゆる自立期は、小学生後半あたりから徐々に現れ、中学生になると本格的になるのが一般的だと言われています。
これは脳の仕組みによるもので、子どもの脳は、生まれてからずっと休むことなく、大人の脳へと成長していきます。
でも、ただ少しずつ成長していくだけでなく、周りから見ても「おや? 今までと違って反抗的になって来たな」と感じるような時期がきます。
それは
・第一反抗期と呼ばれる2歳頃
・何となく生意気になる9歳~10歳頃
・第2反抗期と呼ばれる思春期
これら3回の過程を経て、脳は大人になって行くのです。つまり、脳の成長は一定速度ではなく、この3回の時期に急激な変化が現れるのです。
反抗期があることは、脳が正常に成長していること
2歳の頃に起こる反抗期は、ほかの人と自分は違うんだといういわゆる「自我」が芽生えた証拠です。
9~10歳頃に起こる生意気な態度は、脳が大人の脳へと成長していることを表しています。
そして、思春期に起こる反抗期は、心も体も大人になる時期になったことを意味しているのです。
脳は直接目に見えづらい部分ですから、成長しているかなんて思っても見ませんが「反抗」という態度が目に見えるわかりやすいサインなのです。
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反抗期が終わると
反抗期が終わる頃には、もう以前のような「子ども」ではありません。
思春期の終わりとともに子育てが終わる、と考えてよいと思います。
この反抗期が終わった時に、反抗期の自分を「認めてもらった」、「受け入れてもらった」という安心感や信頼感があると社会に出て行く準備が整います。
たとえ他人と意見が違っても、「自分の考えを伝えていいんだ」という自己肯定感や
自分が反抗期にしてもらっていたときと同じように「自分と違う他人の意見」にも素直に耳を傾けられるようになります。
反抗期は自分の意見を自立させる重要な時期
つまり、真の親離れ、いわゆる「自立」ができるようになるのです。
親元から離れて自炊する、身の回りのことが自分でできるなど、一見するとこれが本当の自立に見えることもありますが、真の自立とは、内面の自立であり、人と調和しながら生活して行くことなのです。
それには、自分の意見を尊重し、他人の意見も同じように尊重できる人間であることが不可欠です。
この考えが根底にあれば、社会に出て行っても、人と協力し合いながら楽しく社会生活を送ることが可能になるのです。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?今は親として辛い、時には悲しい反抗期も、
将来子供が社会に出た時に、生き生きと社会生活を送り、素晴らしい人生を送ることができるのであれば、少しでもこの時期を温かく見守るきっかけとなるのではないでしょうか?