「私たちの人生に最も重要なことは、富でも名声でもなく人間関係に恵まれることである。」
これはハーバード大学のロバートウォールディンガー教授が、1938年から約700名の幸福度を調べ続けた研究の結果だそうです。
確かに人間関係さえうまくいっていれば、仕事もプライベートも楽しくて仕方がありませんよね。
良い人間関係を築くには、人を褒めたりすることがとても重要です。
でも時には自分の考えと合わない人がいたりすることもありますよね。
そんな時に出てくるのが悪口。
では悪口や褒めることは脳にどのような影響があるのかみていきましょう。
悪口は脳を老化させる
悪口を言う頻度には個人差がありますが、人は誰でも愚痴や悪口を言っていますよね。
ただ、ストレス発散にはなっていませんので注意が必要です。
悪口を言うと自分の脳が勘違いをして、人の悪口を自分の悪口として捉えてしまうということが起きるのです。
それって嫌な気分になりますよね?自分の悪口を言われている気分になるのですから。
悪口を言って「あースッキリした!」と感じる理由は、自分の考えをはっきりと言葉にしたからであって、悪口そのものがスッキリさせたということではないからです。
永遠と悪口を言っている人は、幸せそうには見えませんよね。
実際に脳や体に、悪影響を及ぼしているからです。
悪口は脳にダメージを与え、脳細胞を減らしてしまうのです。
他人を褒めると脳はどうなるか?
では逆に、他人を褒めるとどうなるのでしょうか?
やはり脳は他人を褒めている時、自分が褒められている、と勘違いを起こします。
褒められた人は、脳内のA10神経が刺激されドーパミンが放出されることで強い幸福感に包まれるということがわかっています。
意識して褒めるという行動そのものは、脳の大脳新皮質の前頭前野をフルに働かせているため脳が活性化するということがわかっています。
さらに、褒められて相手が喜んだり、やる気を出してくれている状態を見ると、それを自分の行動の「成果」として実感するため、褒められた場合と同じように脳内にドーパミンが放出されるのです。
ドーパミンとは快感ホルモンであり、脳は強い快感を覚えます。
その快感を再び得るために頑張ろうとするので、やる気もおきて、思考力も鍛えられて前向きになります。
他人を褒めることができるのは、自分の中にその要素があるから
人を褒める時にその人の良いところや凄いところを褒めるのは当然ですが、なぜその箇所が目につくかわかっていますか?
それはあなたに同じような要素があるからなのです。
例えば相手の洋服を褒める時、ファッションに全く興味のない人は相手のファッションを褒めることができないのです。
性格もそうです。
相手の性格を褒める時、あなたの中にも同じような要素が少なからずあるから目に留まり素晴らしく感じされるのです。
例えば行動力のある人を凄い!と思うことは、自分ももう少し勇気を出してやってみたい、実は行動的だけど、今は動いていない、などの何らかの要素は兼ね備えているのです。
残念ながら行動力が全くない人は、相手が行動力があることにさえ気がつきません。
なので相手を褒めるということは、あなたにもその要素がたくさん備わっているという良い発見になるのです。
まとめ
誰しも褒められれば、自然と嬉しくなり相手に対して好感をもつものです。
難しく考えずに、目についた他人の良いところは惜しみなく褒めていくべきだと思います。
褒めることは他人も自分も簡単に勇気づけられ、自信を与えることができる、人間関係の大事な潤滑油となるでしょう。